2017.08.3
■Introduction
ガンダムバーサスシリーズ恒例となっている全国大会「プレミアムドッグファイト」。チーム「長田幕府」の優勝で幕を閉じた2015年の前回大会から早2年、満を持して『マキシブースト ON』の最強チームを決める時が訪れた。
2017年7月15日(土)、各地で行われた予選を勝ち抜いた64チーム128名(※)が「ディファ有明」に結集。“極限の頂点”である全国一位の座をかけて、火花を散らした。本稿では、トッププレイヤーならではのテクニックがぶつかり合い、選手・観衆ともに大いに盛り上がった全国決勝大会の模様をレポートしていく。
※2017年4月中旬から7月上旬にかけて実施された各エリア決勝大会の優勝チーム61組、海外大会特別枠2組、当日予選大会の優勝枠1組の計64チーム。なお当日、エリア決勝大会の優勝チームに1組棄権が出たため、当日予選大会の上位チームから1組が選出され、出場することとなった。
■熱気に包まれるディファ有明
開催日の気温はかなり高かったのだが、当日予選大会のエントリーが行われることもあり、会場には早朝から多くの人が集結。決戦前から、早くも会場は熱気に包まれることに。会場内には、記念撮影用の巨大ポスターやセシアのパネル、展示コーナーが用意され、選手と観戦者たちを出迎えた。
・機動戦士ガンダム 豪塊MS-06ザク 「ガンダム大地に立つ」(ゲームセンターで2017年10月登場予定)
・機動戦士ガンダム00 缶バッジ(セガ・ナムコのゲームンセンター限定で2017年7月26日登場)
・フィギュア「ROBOT魂」シリーズ各種
・フィギュア「METAL BUILD」シリーズ「ダブルオーガンダム セブンソード/G」+「GNソードIIブラスター」
・フィギュア「ネクスエッジスタイル」シリーズ各種
・コミック「ガンダムEXA」1巻~7巻
・全国決勝大会の開催を祝し、株式会社KADOKAWA様からいただいたお花
■当日予選
最後の出場枠を賭けた熱戦
最初に行われたのは、残り1つの出場枠を争う「当日予選」だ。この予選はトーナメント形式となり、参加できるのは32チームだったのだが、参加希望者は、なんと120チーム以上! 『マキシブースト ON』プレイヤーの熱量の高さがうかがえるなか、抽選によって参加チームが絞られることとなった。
抽選での参加チーム決定後、1戦必勝の戦いを制したのは、チーム「ラタオファンクラブ」。さらに、当日欠席枠の補填として、当日予選第2位のチーム「あゆのり見てるか?」が加わった。これで、全国決勝大会に参加する全64チームが出そろう。
■トークショー
戦いを前に、司会陣が大会の見どころを語る
決戦の時が迫り、出場選手と観客が続々と会場内へ。徐々に熱気が高まるなか、司会進行を務めるバロン山崎さん、大久保 人プロデューサー(バンダイナムコスタジオ)と大石勇気プロデューサー(バンダイナムコエンターテインメント)、実況を担当する店員Aさんと黒日さんによるトークショーが行われた。
決勝大会について、大石プロデューサーは「EXバーストをはじめ、『マキシブーストON』になって変化したバトルシステムでの対決を見るのは楽しみですね」と語り、大久保プロデューサーは「過去の大会の参加者と、新しい参加者との対決には注目ですね。経験を積んできたチームが勝ち進むのか、本番に強いチームが勝ち進むのか。緊張もあるでしょうから」と語った。
対戦の見どころについて、店員Aさんは「予選リーグでは、時間制限が重要になると思います。早く撃墜して勝負を決めに行くのか、逃げることも視野に入れるのか、など。ただ、タイムアップだとスコアで4位の機体がいるチームの負けなんですよね」とルール上のポイントを挙げた。一方で黒日さんは「当日までエントリー機体を変えられたので、ギリギリまで選択の駆け引きがあったと思います。対戦中は、ゲーム外での指示や、コンビネーションにも注目ですね」と語った。
■開会式
全国から集まった腕自慢たちに沸き上がる観衆
いよいよ、開会式がスタート。まずはバロン山崎さんと実況のおふたりによって、出場64チームのコールが行われた。全国決勝大会に進むほどの猛者となると、プレイヤー間で名が知れている選手もおり、会場はさっそく大きな盛り上がりを見せた。
チームの紹介が終わると、ステージ上には総合司会を務める椿姫彩菜さん、スペシャルサポーターの石井マークさんと荘司勝也さん(ともに声優)が登場。『連邦VS.ジオン』からプレイしているというガンダムバーサスシリーズプレイヤーの椿姫さんは、『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』より、ステラ・ルーシェに扮しての登場だ。ここで、今大会は優勝および上位入賞者だけではなく、椿姫さんと、声優おふたりが選ぶ特別賞もあることが告知された。
会場の様子を見て、荘司さんは「とにかく熱気がすごいですね。全国からプレイヤーが集まっているだけに、お祭り的な部分もあって、同窓会のような和気あいあいとした感じもします」と語った。
選手へのアドバイスを求められた石井さんは、「皆さんには楽しみながら戦っていただければな、と。こういう機会もなかなかないですからね」と答えた。
■予選リーグ
ブロックごとの対戦によってBEST16を選出
会場全体での「レディー、ゴー!」を合図に、予選リーグがスタート。予選リーグは、出場チームを4チームずつの16ブロックに分け、ブロック内で総当たり戦を実施(ブロック分けは大会前日に公式サイトにも掲載)。各ブロックで1位となったチームが、BEST16へ進めるというルールとなっていた。進行としては、複数の試合が平行して行われ、観戦者用の大型モニタには、主に実況担当のおふたりによるチョイスでいずれか1試合が映し出される形となった。
●予選リーグのゲーム設定
【チーム】固定(シャッフル無し)
【タイマー設定】270カウント
【ステージ】ランダム
【使用機体限定】無し(ただしエントリー時の機体で固定)
ちなみに予選がリーグ戦形式なのは、大石プロデューサーいわく「せっかく全国決勝大会まで来たのだから、1戦での勝敗で終わりにせず、数試合戦って、しっかり実力を発揮していただきたい」という理由からだ。
●予選リーグ:ハイライト
出場者のエントリー機体は、おもにコスト3000および2500といった高コスト機が多いなか、アッガイ(ハマーン搭乗)&ヒルドルブという低コストチームも存在。つかまれば一気に撃墜まで持っていかれるという状況のなか、動き回って簡単には的をしぼらせず、反撃を決めていく立ち回りに、会場は大いに沸いた。
比較的多くの使用者がいたのは、ガンダムAGE-2ダークハウンド、リボーンズガンダム、ガンダム試作3号機だった。一方で、クシャトリヤ、ザクII改という渋いチョイスの参加者もおり、前者はサブ射撃を駆使した遠距離戦、後者は爆破系武装による起き攻めなどで活躍。機体性能を熟知したうえでの狙いすましたテクニックで、観衆から喝采を浴びていた。
メイン射撃やサブ射撃でゆさぶりをかけるガンダム試作3号機を見て、荘司さんは「最近、僕も試作3号機を触りはじめたんですが、今のは熱いバトルでしたね!」と、使い慣れたプレイヤーの動きに思わず見入ってしまった様子。
各試合では、「あと一撃で撃墜という状況からのガードでの粘り」や「撃墜してからのロック切り替えの速さ」「味方が釣り出した敵機を狙った射撃」など、さすがはトッププレイヤーという戦いぶりが随所に見られた。また「敵機とタイマンをしつつ、狙われている味方へのフォローも忘れない」「ブースト切れの味方を敵機が狙ってくることを読んで、そこを攻撃していく」など、慣れ親しんだタッグならではの連携も見事だった。
激戦の数々を見て、店員Aさんは「緊張を感じる場面もあるんですけど、とっさに出る行動は的確で、やはり経験が出ているなと思います」と語り、黒日さんは「格闘に持ち込んだときに、そのコンボをよく体にしみ込ませているな、と感じますね」と語った。これまでに多くの試合を見てきたおふたりをもうならせる場面は多かったようだ。
■スペシャルステージ
海外から熱視線を送られる注目の選手とは?
1時間強にわたる戦いを経て、予選リーグすべての試合が終了。ここで戦いは小休止となり、ステージイベントが行われた。まずは海外選手の紹介として、香港から今大会に出場したチーム「Newtype」のネオさんとアンディさん、「HeHe」のケネスさんとオスカーさんが壇上へ。本シリーズのプレイ歴や好きな機体などを語った。惜しくも決勝トーナメント進出はならなかったのだが、「試合を楽しめた」「次はもっとがんばりたい」など、意欲的なコメントを残していた。
そんななか「注目の日本人選手は?」との質問に対して、なんと3人が「みねねさん」と回答!(みねね選手は今大会には「やっぱりぱんみねね」チームで出場)ワールドワイドな人気を受けて、みねね選手への会場内での注目度もいっそう増すことに。
続いて、EXVS.シリーズに関わりの深いコミック『ガンダムEXA』の完結を記念し、声優の岡本信彦さん(レオス・アロイ役)、竹達彩奈さん(セシア・アウェア役)からのビデオメッセージが上映。作品に対する想いと、大会出場者へのエールが送られた。
2015年の大会にゲストとして出演した岡本さんは、「大会に出場する人の腕前は異次元で、本当にニュータイプなんじゃないかな、と思います。レオスについては、3バージョンを収録しましたが、そのなかでは熱血バージョンが一番大変でした。撃墜されたときの叫びを長く録りすぎて、機体が復帰してもまだ“うわああぁーっ!!”て言ってましたね(笑)」と語り、最後は出場者へ向けて、レオスの口調で「全国一を決する、極限のチームワークの神髄、学ばせてもらおう!!」と熱いエールを送った。
竹達さんは「『マキシブースト ON』では、たくさんのセシアを演じさせていただきました。ノーマルやダーク、いろんな性格があって、皆さんにかわいがっていただけたんじゃないかなと思いますが、わたしはセストちゃんが気に入っていました。大会は、ここから終盤ということで、セシアと一緒に極めて、優勝を目指してくれたらうれしいです。ファイトー!」とメッセージを送った。
続いての『マキシブースト ON』最新情報コーナーでは、7月下旬に追加された機体の情報が公開。なかでも、ここがお披露目の場となったG-セルフ(パーフェクトパック)の参戦には、会場から大歓声が上がった。愛機の登場で石井さんのテンションもグッと高まっていたが、「僕は、コスト3000は今まであまり使ってこなかったからなぁ……」と高コスト機であることの重圧(?)も感じていた模様。
なお、追加武装が発表されたダブルオーガンダム セブンソード/Gは、フィギュアブランド「METAL BUILD」シリーズとのコラボレーションとなる。ステージには、追加武装の「GNソードIIブラスター」を装備したフィギュアも登場し、一同「カッコイイ!」と大絶賛。
コラボの詳細はこちら!
■BEST16
頂点を決める決勝トーナメントがスタート
今後の『マキシブースト ON』への期待が高まるなか、戦いはいよいよ決勝トーナメントへ。まずは各ブロックでトップの成績を残した16チームの名が告げられ、選手たちがステージへ上がった。
●BEST16に進んだチーム
ブロック | チーム |
---|---|
1 | やっぱりぱんみねね |
2 | めいぷる信者 |
3 | うりしのん道場@青限 |
4 | まいける道場門下生 |
5 | 顔面兄弟池上、なので |
6 | FB全8@覚醒抜け |
7 | 全3○○方タッグ |
8 | 友達つくりたい |
9 | 嵐月おたく |
10 | ブリキッドハンデス |
11 | ダークネスエボルヴ |
12 | 職人成田えーまる |
13 | シマミネシンワ |
14 | ガンダム師弟タッグ |
15 | キヨは違う |
16 | たかはし |
その顔ぶれを見て、石井さんは「このあとは全然読めない展開になると思います。なかなか参考にはできないですけど……目に焼き付けつつ、がんばって勉強したいです」と語り、荘司さんは「僕は純粋に、見ることを楽しみたいと思います。自分の力を信じてがんばってください」とエールを送った。なお、BEST16はファーストバトルとセカンドバトルに分けられ、それぞれ4試合が同時に行われた。
●決勝トーナメントのゲーム設定
【チーム】固定(シャッフル無し)
【タイマー設定】無制限
【ステージ】ランダム
【使用機体】予選リーグから引き続き、エントリー時の機体で固定
●BEST16ファーストバトル:ハイライト
チーム:やっぱりぱんみねね
みねね選手[リボーンズガンダム] / ぱん選手[ガンダム試作3号機]
VS
チーム:めいぷる信者
おやじっち選手[ガンダムエピオン] / おーやま。選手[ケルディムガンダム]
「めいぷる信者」は、ケルディムガンダムが的確な狙撃を行いつつ、ガンダムエピオンが間合いを詰めていく、という攻め方。しかし、「やっぱりぱんみねね」のリボーンズガンダムが終始間合いを詰めさせず、自チームに有利な展開に持ち込んで勝利を掴んだ。
黒日さんは「1戦での決着となると、優勢なときに一気に決めにいくか、いったん離れてから攻めるのか、という判断が勝負の分かれ目になりますよね」とコメント。
●BEST16セカンドバトル:ハイライト
チーム:嵐月おたく
ヘルカイザーみょん選手[ガンダムAGE-FX] / らぐに選手[ラファエルガンダム]
VS
チーム:ブリキッドハンデス
COJ選手[Ξガンダム] / エグト選手[ガンダムAGE-2ダークハウンド]
耐久値が減ってからのFXバーストモードを持つガンダムAGE-FX。この機体が積極的に前線で暴れ、そこをガンダムAGE-2 ダークハウンドが追いかけるという展開となる。ガンダムAGE-FXが注意を引き付けところに、ラファエルガンダムの遠距離攻撃がさく裂し、「嵐月おたく」が勝利した。
店員Aさんは「よく動いたガンダムAGE-FXが目立っていましたが、その後方でラファエルガンダムがしっかりといい働きをしていましたね」とコメント。
■準々決勝(BEST8)
トップチームがくり広げる一進一退の攻防
激闘の末、残るチームは8つに絞られた。BEST8は、2試合が同時に行われる形で進行。石井さんが「気づいたら手汗がすごくて……」と語るほど、誰もが手に汗握る展開が続くことに。
●準々決勝(BEST8)に進んだチーム
・やっぱりぱんみねね
・うりしのん道場@青限
・FB全8@覚醒抜け
・全3○○方タッグ
・嵐月おたく
・ダークネスエボルヴ
・シマミネシンワ
・たかはし
●準々決勝:ハイライト1
チーム:やっぱりぱんみねね
みねね選手[リボーンズガンダム] / ぱん選手[ガンダム試作3号機]
VS
チーム:うりしのん道場@青限
うり選手[G-セルフ] / Re-sinon選手[ガンダムサバーニャ]
ガンダム試作3号機がばらまくサブ射撃や、リボーンズガンダムの安定した着地狙いで的確にダメージを稼ぎ、「やっぱりぱんみねね」が優位に立つ。終盤、リフレクターを活用してG-セルフは粘りを見せるが、リボーンズガンダムがきっちり格闘をねじ込んで「やっぱりぱんみねね」が勝利を収めた。
試合後、敗退した「うりしのん道場@青限」からは、「試作3号機の人はあまりうまくなかったんですけど……リボーンズガンダムの人がうまくて……」と、よく知る間柄だからこそのユーモラスなコメントが飛び出した。この場では敵同士でも、日頃は同じゲームをプレイする仲間であることが想像され、緊張に満ちた会場が一時和んだ。
●準々決勝:ハイライト2
チーム:嵐月おたく
ヘルカイザーみょん選手[ガンダムAGE-FX] / らぐに選手[ラファエルガンダム]
VS
チーム:ダークネスエボルヴ
ロックオンマジハロス選手[ストライクノワール] / ゆい(EW版)選手[リボーンズガンダム]
この試合は、「嵐月おたく」のラファエルガンダムの活躍で会場が大いに沸く。サブ射撃で分離させたセラヴィーガンダムIIの照射ビームが、その存在を捉えきれていない敵機にことごとく命中。相手の注意を引き付けるガンダムAGE-FXも含め、見事な戦術と立ち回りを見せた。「ダークネスエボルヴ」にもチャンスはあったのだが、EXバーストからの連続攻撃で敵機をギリギリ撃墜しきれなかったことが響いた。選手自身、勝負を分けた一瞬の判断に「あそこでブーストダッシュをしてからサブ射撃を撃てば倒せていたので……」と悔しさをにじませた。
■準決勝(BEST4)
瞬時の駆け引きが勝負をわける、神業の応酬
いよいよBEST4。ここからは3本勝負で、2本先取したチームが勝利となる。1戦目を経ての戦術変更や、試合の流れをつかむための立ち回りなど、これまでとは少し違う展開も予測されるなか、圧巻のプレーが続出する。
●準決勝1
チーム:やっぱりぱんみねね
みねね選手[リボーンズガンダム] / ぱん選手[ガンダム試作3号機]
VS
チーム:FB全8@覚醒抜け
よっちゃんちゃん選手[ホットスクランブルガンダム] / アクセルサン選手[ガンダムAGE-2ダークハウンド]
1本目は、ガンダム試作3号機の射撃による援護を受けながら、リボーンズガンダムが強気に攻め込む。ガンダム試作3号機の起き攻め特殊射撃(照射ビーム)も効果的に働くなど、相手のペースを崩したまま「やっぱりぱんみねね」が勝利。
2本目は、あとがなくなった「FB全8@覚醒抜け」が作戦を変更。1本目では射撃が多めだったガンダムAGE-2ダークハウンドがひたすら前線に出て、ホットスクランブルガンダムが射撃でダメージを狙いに行く。この戦い方がはまり、また障害物の少ないステージで射撃が通りやすかったこともあって「FB全8@覚醒抜け」が勝利を収めた。
そして3本目、今回もステージが平地となり、先ほどと同じような展開が予想されたが、自分たちのペースを取り戻した「やっぱりぱんみねね」が圧倒。リボーンズガンダムが前線で動き回り、ガンダム試作3号機が敵機を狙い撃つという流れをつくり、決勝へとコマを進めた。準決勝敗退となった「FB全8@覚醒抜け」いわく「(過去の大会を含め)大会では3回壇上に上がっている」とのこと。しかし、「また覚醒(EXバースト)を残して負けてしまった……」と、くやしがりつつ試合を振り返った。
●準決勝2
チーム:嵐月おたく
ヘルカイザーみょん選手[ガンダムAGE-FX] / らぐに選手[ラファエルガンダム]
VS
チーム:シマミネシンワ
和田選手[ガンダムAGE-2ダークハウンド] / SHO∞選手[リボーンズガンダム]
1本目は、準々決勝での展開からラファエルガンダムの動きに注目が集まる。「シマミネシンワ」も分離したセラヴィーガンダムIIの照射ビームを警戒していたようだが、見ていない瞬間を的確に狙われ、ダメージを稼がれる形に。これにより、序盤は「嵐月おたく」のペースで試合が進んでいく。しかし「シマミネシンワ」が展開を変えようと、徹底したラファエルガンダム狙いを行って撃墜。これで流れが徐々に変わり、「シマミネシンワ」が勝利を掴んだ。
2本目は、ガンダムAGE-2ダークハウンドが積極的に前に出て、リボーンズガンダムが射撃戦を展開。一進一退の攻防となるが、だんだんとラファエルガンダムの動きを見切るようになってきた「シマミネシンワ」が連勝し、決勝へと進んだ。絶妙なコンビネーションを見せながらも準決勝敗退となった「嵐月おたく」は、「相手が強くて、負けても悔しくないです。ありがとうございました」と清々しいコメントを残した。
■決勝戦
ついに『マキシブースト ON』の最強チームが決まる
残る戦いは、頂点を決める1戦のみ。これまでの激戦を振り返り、大石プロデューサーは「チームによって、いろいろな戦術やコンビネーションがありますよね。それぞれ、これまでにいろいろなドラマがあったなかで今日を迎えていることを思うと、グッときますね」と語った。そしてステージに上がった2チームは、最終決戦に向けての意気込みを聞かれ――
●チーム「やっぱりぱんみねね」:試合前コメント
ぱん選手:
相手のリボーンズガンダムのプレイヤー(SHO∞選手のこと)は、『フルブースト』のときからあこがれていたので……今日ここで倒します!
みねね選手:
がんばって優勝します。
●チーム「シマミネシンワ」:試合前コメント
SHO∞選手:
相手、最強なんで。でもこっちの相方も最強なんで、優勝します。
和田選手:
たぶん今、家族がライブ配信を見ていると思います。子供ができてからは、あまりガンダムのゲームをやらなくなってしまったんですけど、今日は優勝目指します!
●決勝戦
チーム:やっぱりぱんみねね
みねね選手[リボーンズガンダム] / ぱん選手[ガンダム試作3号機]
VS
チーム:シマミネシンワ
和田選手[ガンダムAGE-2ダークハウンド] / SHO∞選手[リボーンズガンダム]
1本目は、「やっぱりぱんみねね」の立ち回りが光る。まず、リボーンズガンダムが2対1を苦にしないことで、味方は後方から安心して射撃が行える、という状況が作られる。一方のガンダム試作3号機は、広範囲におよぶサブ射撃を撃ちつつ、一瞬のスキを見逃さずに特殊射撃の照射ビームを当てていく。攻め込まれた際はきっちり格闘で返す判断力も光り、「やっぱりぱんみねね」が勝利を掴んだ。この戦いぶりに、店員Aさんは「試作3号機の立ち回り方がすごいですね。相手に降りテクをできなくさせてから攻めた場面もあって、仕上がってますね」とコメント。
このまま終われない「シマミネシンワ」は、ガンダムAGE-2ダークハウンドがダメージを稼ぐ役として活躍。射撃チャージを見せながら相手のリボーンズガンダムを動かしていく。さすがは決勝進出チームといえる攻勢で、リボーンズガンダムの撃墜にも成功。しかし、相手の対応力がそれを上回る。偶然にも敵機の近くで再出撃したリボーンズガンダムは、すぐさまEXバーストを使用。一気に攻め込んでガンダムAGE-2ダークハウンドを圧倒し、優位に立つ。その後、「シマミネシンワ」はだんだんと追い詰められ、後手に回る展開に。1本目同様に安定して持ち味を発揮した「やっぱりぱんみねね」が連勝し、決勝戦を制した。
●「プレミアムドッグファイト2017」優勝チーム「やっぱりぱんみねね」のコメント
ぱん選手:
めっちゃうれしいです! 相手も強くて危なかったんですけど、勝ててうれしいです。
みねね選手:
俺もホントうれしいです。
■表彰式
優勝チームはもちろん、意外なチームも壇上に!?
頂上決戦にふさわしい試合がくり広げられ、会場のボルテージは最高潮。ざわめきが収まらないなか、ステージでは優秀な成績を残したチームを称える表彰式が始まる。最初に、椿姫さん、石井さん&荘司さんの選んだ特別賞が発表。続けて、BEST8まで残った6チーム、準優勝チーム、優勝チームの表彰が行われた。
●椿姫彩菜賞:2015のノルンドレノ
椿姫:
私はファンネル機が好きなんですけれども、やっぱり一番好きなのはハマーン様! ということで、アッガイ(ハマーン搭乗)とヒルドルブのチームを選びました。
予選リーグにて、会場を大いに盛り上げた「2015のノルンドレノ」のナスタン選手(アッガイ(ハマーン搭乗))と練馬戦車選手(ヒルドルブ)。低コスト機体同士ながら相手を翻弄した見事な立ち回りに加え、ナスタン選手が機体だけでなくナビからゲージまでハマーン仕様だったことが受賞の決め手となったようだ。
●石井マーク&荘司勝也賞:職人でよくやる!
石井:
首1個でがんばってましたからね! 建物を後ろにして耐えて。
こちらも予選リーグで見せた戦い方が理由となり、「職人でよくやる!」のみーやん選手(ジオング)とアカ選手(リボーンズガンダム)が受賞。ジオングがジオングヘッドになり、攻撃を受ければ敗北といった状況で、サンクキングダムの壊れない建物に隠れて粘った場面が印象に残ったようだ。
【賞品】各特別賞のデジタルデータ(エンブレム、称号)
●ベスト8賞:
うりしのん道場@青限
FB全8@覚醒抜け
全3〇〇方タッグ
嵐月おたく
ダークネスエボルブ
たかはし
【賞品】ブロンズのデジタルデータ(ゲージデザイン、エンブレム、称号)、メダル
●準優勝:シマミネシンワ
【賞品】シルバーのデジタルデータ(ゲージデザイン、エンブレム、称号)、表彰状、メダル、楯
●優勝:やっぱりぱんみねね
【賞品】ゴールドのデジタルデータ(ゲージデザイン、エンブレム、称号)、表彰状、メダル、楯
●決勝大会を終えて、出演者たちのコメント
石井さん:
「SHUFFLE TOURNAMENT JAEPO 2017」のときも戦いを見たんですけど、今回はそれ以上の熱気と感動が伝わってきました。生で見られて、うれしかったです。
荘司さん:
僕もJAEPO 2017に続いての観戦でした。今回はタッグマッチということで、2人でのやり込みに執念や魂が宿っている気がして、熱い時間を過ごせました。
椿姫さん:
毎回、皆さんのあたたかさに、バーサスは楽しいな、と思わされています。これからも楽しんでいきたいと思います。バーサス最高!
大石プロデューサー:
あっという間でしたね。この大会は4月から予選をやってきましたが、皆さんの楽しんでいる様子が見られてよかったです。まだまだ運営を続けて、より皆さんが楽しめるようにできればと考えています。
大久保プロデューサー:
なんとか大会が無事に終わりました。参加者のなかには『エクストリームバーサス』の頃からプレイしていて、当時は中学生だったという方がいます。その一方で新しく参加していただいた方もいて、プレイヤーの幅が広いことをありがたく思っています。
熱い試合を見せた選手たちに盛大な拍手が送られるなか、「プレミアムドッグファイト2017」は幕を閉じた。大石プロデューサーと大久保プロデューサーの言葉どおり、まだまだ続いていく『マキシブースト ON』の今後の展開に期待してほしい。
・衣装協力:株式会社コスパ、コスパティオ
・展示協力:株式会社KADOKAWA、株式会社バンダイ、株式会社バンプレスト